確定申告の時期ですね。
ツイッターでも「やらなきゃ」とつぶやいてる方をよくみかけます。
私はパートしてるだけだし、確定申告なんて関係ないから良かった
ちょっと待って!もしかしたら損してるかもしれないよ
え?!どういうこと??
『確定申告=稼いでいる人がやらなきゃいけないもの』
こんな固定観念ありませんか?
実はパート主婦でも確定申告をしないと損をしてしまう場合があります。
今回は損しないために確かめるポイントとやり方についてみていきます。
確定申告ってなに?
確定申告とは、1年間の収支を計算して所得税の金額を確定する手続きのことです。
具体的には、売上から経費や控除を引いてそこに税率をかけることで、払わなければいけない所得税がわかるのです。
どんな人が確定申告をしなきゃいけないの?
主にフリーランスや不動産収入などがある方が対象です。
確定申告をする必要がある人を具体的にみていきましょう。
- 個人事業主
- 住宅ローン控除を受けた
- 不動産収入がある
- 複数の勤務先から給与を受け取っている
これらの人は確定申告を行う必要があります。
所得税が給与から引かれている人は?
個人事業主などが確定申告をしなければいけないのは、毎月所得税を納めているわけではないので、年間の所得がわかってから一括で納付をするためです。
では、所得税が給与から引かれている人はどうなるのでしょうか?
サラリーマンなどの給与をもらっている人は、月々の給与から所得税が引かれています。
これは事前にこれくらい所得税がかかるだろうと見積もって所得税が引かれているのです。
そして年間の所得がはっきりした時点でそれを年末調整で清算します。
多く徴収されていればかえってくるし、少なければ追加で所得税を払わなければいけません。
なので確定申告をする必要はないのです。
還付される可能性のあるパート主婦とは?
では、パート主婦の場合はどうなるのでしょうか?
確認するポイントはざっくり以下の3つです。
- 年間の所得が103万円以下
- 毎月の給与から所得税が引かれている
- 年末調整がない
源泉徴収票を見ながらこの後の記事を読むと、自分が対象なのかがすぐにわかりますよ!
年間の所得が103万円以下
国税庁のHPによると『パートの収入金額が103万円以下(55万円プラス所得税の基礎控除額48万円)で、ほかに所得がなければ所得税はかかりません』と書かれています。
なので年間の所得が103万円以下の方は次の項目をチェックしてください。
毎月の給与から所得税が引かれている
毎月の給与明細をみてください。
控除の内訳のなかの『所得税』というところに金額が載っていれば、あなたは所得税を毎月支払っているということです。
または源泉徴収票を見てください。
『源泉徴収税額』と書かれているところにある金額が、あなたが支払った所得税です。
年末調整がない
年間の所得が103万円以下で、月々所得税も引かれてたよ!
じゃあパート先で年末調整はしてもらった?
YESの方は、年間の所得に対して所得税が正しく計算されているはずですので、やることはありません。
NOの方、確定申告をして所得税還付申請を行いましょう!
税金は言わないと返してくれない仕組みです
私は毎年25,000円ほどの所得税が給与から引かれていました。
年間所得は103万円以下で年末調整もありませんでした。
税金のことは全くわからず、徴収されていても「そういうものだ」と思っていました。
けれど、そもそも103万円以下だと所得税を払わなくてもいいと知り調べたところ、自分が所得税還付申請ができることに気が付きました。
慌てて4年分を一気に還付申請して約10万円以上取り戻しました。
税金はこちらから言わないと返してくれない仕組みです。
知らないと損をしますので、当てはまる人はぜひ還付申請をしてくださいね!
控除されるものの種類
税金のことって本当に難しくてわかりずらいですよね。
実際には上にあげたポイント以外にも、所得から控除されるものには種類がたくさんあります。
このうち主婦に関係がありそうな2つだけ解説します。
医療費控除
一年間に支払った医療費が一定額以上の場合、医療費控除として所得金額から差し引くことができます。
これは本人だけではなく、生計を共にしている家族分合算できます。
具体的には【一年間の医療費の総額-保険金などで補てんされる金額-10万円(年収200万円までは所得合計額の5%】=医療費控除となります。
医療費控除の上限は200万円までとなっています。
社会保険料控除
ご主人の扶養に入っている方は、ご自身で社会保険料を支払っているわけではないので、この控除は関係ありません。
ですが、あなた個人が社会保険料を支払っている場合は、その支払った分も所得から控除されます。
え?そもそも103万円以下でしか働いてないから社会保険料支払う必要ないでしょ?
社会保険の適用範囲が、平成28年10月1日から拡大されてるんだよ!
社会保険の適用対象となる範囲
私はこの適用拡大により、旦那の扶養を外れて自身で社会保険料を支払っています。
なので、所得税の計算をするときには、年間の所得から控除することができます。
還付申請の期限はあるの?
一度に5年分還付申請をすることができます。
つまり今なら2016年~2020年分まで申請できるので、今までやってなかった!という方も大丈夫です!
具体的なやり方は次の項目で詳しく解説しますので、一緒にやっていきましょう。
所得税の還付申請のやり方
それでは、所得税の還付申請のやり方を解説します。
申告書作成ページにいく
まず国税庁確定申告書等作成コーナーにいきましょう。
源泉徴収票を手元に用意してくださいね。
余談ですが国税庁って見ただけで回れ右したくなりません?!
このページの『作成開始』をポチッとします。
税務署への提出方法の選択
書類を税務署へ出すときの方法を選びます。
方法は3種類です。
- e-Taxで提出 マイナンバーカード方式
- マイナンバーカード及びICカードリーダライタを利用
- ICカードリーダライタの代わりに、マイナンバーカード対応のスマホ利用も可
- e-Taxで提出 ID・パスワード方式
- 税務署で発行されたID・パスワード方式の届け出完了通知を利用
- マイナンバーカード及びICカードリーダライタは不要
- 印刷して提出
- 作成した申告書を印刷し、郵送等により提出
申告書等印刷を行う前の確認
ここで国税庁からの確認事項がありますので、チェックしましょう。
動作環境
あなたのパソコンが推奨環境かどうか確認しましょう。
プリントサービスの案内
おうちにプリンターがない場合でもコンビニで印刷できます。
やり方も載っています。
利用規約
利用規約を確認しましょう。
そしたら『利用規約に同意して次へ』ボタンをクリックします。
作成する申告書等の選択
まず、いつの年の分について作成するのかを選びます。
5年分やりたい!という場合も1年分ずつやっていきましょう
右の緑の▼マークをクリックすると、作成する申請書類が選べます。
例として今回は『令和2年分』で作成します。
『所得税』をクリックしてください。
過去のものは対象の年を選んでから『所得税』をクリックします。
作成開始
それでは『作成開始』をクリックします。
生年月日等入力
あなたの生年月日を入力します。
あと、給与以外に申告する収入があるかどうか回答します。
『はい』『いいえ』どちらかを選ぶと追加の質問が出てきますので、それにも回答します。
質問が出てこなくなったら『次へ進む』をクリック。
収入金額・所得金額の入力
次に収入金額・所得金額の入力画面になります。
あなたの当てはまる所得のところの『入力する』をクリックしてください。
私の場合は給与所得なので、そこをポチッ!
源泉徴収票の入力
次に源泉徴収票の入力です。
もしあなたの源泉徴収票がデータで出されたものなら、ここは『はい』をクリック。
それ以外は『いいえ』を選択してください。
源泉徴収票を紙でもらった場合は次のどちらかを選択してください。
年末調整済み→上、年末調整済みでない→下、どちらかの『入力する』をクリックします。
源泉徴収票に書かれているまま入力してください。
ちなみにこれは源泉徴収済みでない場合ですが、源泉徴収済みはもう少し項目が多くなります。
どちらの場合も図と番号を照らし合わせ入力すれば簡単です。
入力が終わったら『入力内容の確認』ボタンをクリックします。
内容がよければ『次へ進む』をクリックします。
他に所得がある場合はその項目の『入力する』ボタンをクリックして入力をしてください。
終わりましたら、一番下の『入力終了(次へ)』ボタンをクリックします。
所得控除の入力
次に所得控除の入力です。
先ほどの源泉徴収票の入力画面で入力していれば、ここで反映されているはずです。
よければ一番下の『入力終了(次へ)』ボタンをクリックします。
税額控除・その他の項目の入力
次に税額控除・その他の項目の入力を行います。
なにもなければそのまま『入力終了(次へ)』ボタンをクリックします。
計算結果確認
計算結果の確認画面が出てきます。
あなたに返される金額が表示されています。
逆に所得税が払い足りなくて納付しなければいけない場合は『納付する金額は○○円です』と出てきます。
内容に間違いがなければ、一番下の『次へ』ボタンをクリックします。
住民税等入力
住民税・事業税に関する事項1~6に当てはまる人は『→詳しくはこちら』をクリック
それ以外の方は『入力終了(次へ)』ボタンをクリックします。
住所・氏名等入力
還付金額の確認と受取方法の選択をします。
どれかを選ぶと、あなたの銀行口座番号などの入力画面が表示されます。
もれなく入力してください。
住所を入力します。すると、
申告書を提出する税務署のところが勝手に入力されます。
整理番号は、税務署から確定申告書が送付されている人のみ入力します。
提出年月日は作成日で大丈夫です。
(空欄にしておいて後から手書きでも問題ありません)
最後にあなたの氏名等の情報を入力します。
入力が済んだら、一番下の『次へ進む』ボタンをクリックしてください。
マイナンバーの入力
氏名・続柄・生年月日が表示されますので、確認してください。
上の赤枠のところに12ケタのマイナンバーを入力します。
終わったら『次へ進む』ボタンをクリックしてください。
印刷
最後に印刷です。
コンビニでプリントサービスを利用する場合は注意事項をよく読んでくださいね。
印刷内容は次の4種類(計6枚)です。
- 申告書B第一表【提出用&控え】
- 申告書B第二表【提出用&控え】
- 添付書類台紙
- 提出書類等のご案内
何を提出するのかは『提出書類等のご案内』に書かれています。
添付書類も忘れずに添えて提出してくださいね。
はい、これで還付申請は終了です。
お疲れさまでした。
過去の分も一度に送付できますので、一気に作ってしまいましょうね!
なお複数年分まとめて送る場合は、年ごとにわかりやすく分けるようにして封筒に入れるといいですよ。
いつ還付されるの?
私の場合、書類を提出してから約1か月半で『国税還付金振込通知書』と書かれたハガキが届きました。
そこに入金される日が書かれてありますので、気長に待ちましょう。
まとめ
パート主婦が所得税還付申請でお金を取り戻すやり方についてみてきました。
税金の書類は用語も難しくて、なんだか面倒な気持ちになりますよね。
ただ手順通りやれば、簡単に還付申請の書類作成はできます。
私はそれで払わなくてもいい4年分の所得税約10万円を取り戻すことができました。
10万円あれば、ちょっとした旅行に行けちゃいますよね。
還付してもらえる対象の方は、ぜひ申請してみてくださいね。